お値段以上ニトリだったかも知れない




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 妻がニトリにつとめている男性と知り合いだったという話になった。昔の話である。
 もし、今彼と結婚していたら「お値段以上ニトリ」だったかも知れない、ぎゃっはっはっは。
 妻はそう言ってきた。何が面白いのかはわからないが、妻は、特に面白くはないことをしゃべっては「ウケるよねー」と日常的に言ってくるので、「何が面白いの」とか、私はいちいち確認したりはしない。
 私は、「そうだねー、惜しいことしたねー」と答えた。
 リビングの空気が一変した。今にも自然放電が始まり、雨が降り始め、雷鳴がとどろきそうであった。
 気がついたら、妻の機嫌が悪くなって、最終的には喧嘩になり、なぜか私が謝った。
 まことに理不尽だが、あえて解析してみると、「軽い嫉妬を交えた回答をして欲しかった」ということなんだろう。なんてめんどくさいんだ。
 
 そんなめんどくさいニトリだけども、いや、別にニトリはめんどくさくないな。あまり頻度は高くないが、私と妻は、ちょっとした家具などを見に出かけたりする。
 というわけで、14号線沿いにニトリがある、と覚えておけばなんかの役に立つ日も来るんじゃないだろうか。