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駅から歩いてすぐのところに「相葉君の中華料理屋」と呼ばれる、というか呼んでいるのは私だけかも知れないが、そういうお店がある。
平日だろうが中途半端な時間帯だろうが、常に女性客でにぎわっており、ちょっとやそっとでは入れないほどの繁盛具合だ。
ここはアイドルグループ「嵐」の相葉君の実家なのだそうだ。
有名人の実家だから混んでいるのか、味が評価されて混んでいるのかはわからない。
もっというと、相葉君のなにが評価されているのかもよくわからない。相葉君が歩いているのを見かけたとしても、それがアイドルグループの人だと認識できるかどうか怪しいものである。まったく、しょうがないアイドル音痴の私なのであった。
ここまで読んでいただいて、うすうすお気づきの通り、私はこのお店に入ったことはない。女性客がひしめき合っている店で男がぽつんと飯を食うなど、いったい何の罰ゲームかと思ってしまう。
気を抜くとつぶれてしまいそうなほど閑散とした、古びた店で静かに飯を食いたい。
ただ、そういう私のお気に入りの店は、本当に倒産してしまうことも多々あるのだ。悲しいことである。
それはともかく、興味のある人は一度のぞいてみるのもいいんじゃないだろうか。