静か過ぎる夜の幕張本郷

　幕張本郷には繁華街がない。

　正確には、駅周辺に何軒か居酒屋などのお酒が飲める店があるけども、基本的には繁華街というものがない。

　そのせいなのか、夜はものすごく静かだ。

　引っ越してきた当初は、大丈夫かこのへん、本当に人が住んでんのか、気が付かないうちにキツネかタヌキに化かされてんじゃないだろな、と心配になったほどである。

　ああ、でも、コンビニにたむろしている中学生はいるな。そうそう、あのころは暗い場所で何か買って食うのが無性に楽しいんだった。今どきの中学生もそうなんだろうか。

　あまりに静かなので外に出て、ためしに歩いて3分のコンビニまで行ってみたら、フツーに何人かとすれ違った。話の流れとしては、誰にも会いませんでした、だったらしっくりきたのだが、フツーだった。

　帰ると妻が「おやじ狩りに合ったらどうするのっ」と怒っていた。いや、まあ、おやじですけども。狩る側もどうせならもっとお金持ってそうな人を狙うんじゃないかなあ。

　という訳で、「夜の幕張本郷」は静かで何もないので、何かしら刺激を求めている人は、津田沼にでも行けばいいんじゃないだろうか。

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